子供たち伝えたい!日本のお正月、家族で楽しむ伝統の遊び7選

失われつつある日本の伝統
色んなことが欧米化し、古き良き日本の伝統は失われつつあります。
スタイリッシュな欧米文化は、日本人にはカッコよくスマートで刺激的かつ魅力的でありますが、
日本人として日本に生まれたのですから、やはり子供たちには日本の文化もしっかりと伝えていきたいもの。
お正月は、日本の古き良き文化を伝える絶好のチャンスです。
家族みんなで楽しめる伝統の日本のお正月遊び
凧揚げ
意味:高く上がるほど子供が元気に成長する
筆者が子供の頃はまだ、広い河原などで凧揚げをしたものですが、いつからか凧揚げをする子供の姿を見かけることはなくなってしまいました。
住宅事情などで難しいでしょうが、近くに広い場所がある環境にあるのでしたら是非凧揚げをしてみましょう。
凧は、古来の中国では「占いや戦いの道具」として、日本に入っての平安時代は「貴族の遊戯」として、戦国時代は「兵器」としてまで、様々に利用されたと言われています。
江戸時代には男の子の誕生祝いに凧揚げをするようになり、庶民の遊びとして定着したそうです。
凧揚げは高く揚げて楽しむ以外にも、「凧合戦」や「凧喧嘩」など競い合う遊び方も楽しめます。
また、凧を作るのもひとつの楽しみなので、凧作りをしてみたり、
凧揚げをする場所がない時には作った凧をお正月の飾りとしてみるのも良いのではないでしょうか。
羽根つき
意味:1年の厄をはね、子供の健やかな成長を願う
羽根つきは羽子板をつかい羽根をつきあう遊びで、
一人でつく場合は「突き羽根」、二人でつく場合は「追い羽根」と言います。
打ち損じた時には顔に墨を塗る楽しい遊びです。
「羽根つきで厄祓いができる」と信じられるようになり、
「邪気を払う羽子板」として、江戸時代の年末には「羽子板」を贈る風習になっていったということですが、
実は女の子の魔除けとしてのお話もあるのです。
羽根に使用されているムクロジの実は「無患子」と書きますが、これは小さな子供が患わないという魔除けに通じるものと考えたのだとか。
そして、女の子の初正月には「羽子板を贈る風習」が生まれたと言います。
打ち損じた時に顔に墨を塗るのも、魔除けのまじないなんだそうですよ。
福笑い
意味:笑う角には福来る
家族で老若男女問わずに楽しめる「福笑い」。
ご存知だとは思いますが、顔の輪郭を描いた紙の上に、目・鼻・口・耳などを目隠しをしておいていく遊びです。
ルーツは定かではないようですが、明治時代からお正月の遊びとして広まったそうです。
福笑いは「おかめ」や「お多福」などの顔が多いですが、
家族の顔や動物の顔などで子供自身で手作りをしてみると一層楽しめそう。
出来上がった滑稽な顔に新年の笑い初めをする楽しい遊びは是非家族揃ってやってみてほしいものです。
かるた・百人一首
お正月らしい遊びと言えば、かるたや百人一首が一番に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
「かるた」のルーツは平安時代の「貝合わせ」なのだそうです。
「江戸いろはかるた」と「京いろはかるた」が有名で、地域により様々な独自のかるたがあるようですが、
小さな子供たちには、はじめは「あいうえおかるた」などを使うと良いでしょう。
「百人一首」は、子供達には少し難しいかも知れませんが、小学生くらいからは是非挑戦してみると良いでしょう。
簡単な絵で遊べる「坊主めくり」から入ると親しみやすいかもしれませんね。
※坊主めくり:百枚の絵札を裏にして重ね、1枚ずつめくって坊主・女性・男性の別で、札のやり取りをする遊び方
「かるた」は小さな子供たちにとって遊びながら楽しく字を学ぶ絶好のチャンスですし、競争を楽しむことを知るチャンスでもあります。
「百人一首」も早くから親しんでおくことで学校の授業も一際楽しくなりますよ。
だるま落とし
意味:転んでも何度も起き上がる
だるま落としは、胴体が積み木のようにいくつかに別れただるまの胴体を、順番にダルマの体が崩れないように1つずつ小槌で叩いて飛ばして行くゲームです。
複数で相互に打ち合って最後までバランスを保てるか、一喜一憂してしまうところが盛り上がる遊びです。
独楽(こま)
意味:意志を貫く・お金がまわる
独楽も元々貴族の遊びであったものが、庶民へと伝わったもの。
独楽は、独楽の芯を指でつまんで勢い良く回す方法と、紐を巻き付けて回す方法などがあります。
回っている姿を鑑賞する他、複数で独楽の回転する時間の長さを競ったり、ぶつけ合ったりなど様々な遊び方があります。
最近は男の子の遊び道具としてバトルコマが流行っているようで、おもちゃ売り場などでよく見かけますが、
せっかくですから、お正月には伝統的な独楽で遊んでみてくださいね。
独楽は古くからお金が回るなどの意味を持つ縁起物と言われており、まっすぐに芯が通っている姿から内面の強さを表す意味も含まれているそうですよ。
双六(すごろく)
意味:運試し
こちらも家族全員で楽しめますね、双六(すごろく)です。
双六といえば出世双六、「人生ゲーム」が有名ですが、
はじめは極楽浄土への道筋を表したものだったのだそうです。
さいころを振ってこまを進めるシンプルな遊びなので、小さな子供からおじいちゃんおばあちゃんまでみんなで楽しめるお正月にふさわしい遊びでしょう。
また、勝敗は時の運。
家族みんなで今年の運試しに勝負してみてはいかがでしょう。
伝統のお正月遊びで年初めを
私たち大人も、日本の伝統に触れる機会が減っている昨今、
せっかくのお正月、2016年は年初めに日本の伝統のお正月遊びを、家族みんなで楽しんでみてはいかがでしょう。