【ママの悩み解決】ママの口癖No.1「早くしなさい」を止めれば子供が変わる

Q.ついつい子供に「早くしなさい」ばかり言ってしまう…
子供への対応でご相談がありメールさせていただきました。
年中の男の子がいますが、息子と一緒にいる時、常に「早くしなさい」と子供を怒ってしまいます。
「早くしなさい」と言っていけないとはわかっていても、
何をするにもゆったりのんびりダラダラとしている息子に、早くしなさい以外にかける言葉が見つかりません。
褒めろ、褒めて伸ばせと言われても、遅い子供のどこを褒めればよいかわかりませんし、
最近では「うるさいなー」みたいな反抗的な態度をとるようにもなってきてしまい、どうすればよいか分かりません。
(ayumikko・34歳 / 専業主婦)
A.親が変われば子供は変わります
早く起きなさい、早く食べなさい、早く支度しなさい、早く歩きなさい、
早く手を洗ってきなさい、早く片付けなさい、早く宿題しなさい、早くお風呂に入りなさい、早く寝なさい・・・
一日中「早くしなさい!」と子供を叱っているという人はとても多いと思います。
なんでうちの子は何をするにもこんなに遅いのかしら・・・
どうして毎日同じ事が早くできないのかしら・・・
頭を抱えているママもいることでしょう。
実際に子供に向かって「どうしてそんなに遅いの!」などと言ってしまうこともあるかも知れません。
育児書や、育児に関するテレビなどでも散々目にしているでしょうから、重複しますが、
「早くしなさい」という声かけに効果はありません。
効果がないどころか、「早くしなさい」の声かけは子供をダメにしていきます。
いつもダラダラする、
何をやっても遅い、
時間配分が全くできていない、
そんなお子さんを変えたいのであれば、まずは親であるあなた自身が変わることです。
「早くしなさい」がいけない2つの理由
理由1、子供が不安になる
子供はママに褒められるのが何よりも嬉しくて、何よりも大好きです。
ママに褒めてもらうために色々な事を頑張っていますし、きっとママも色んな事を褒めてあげていたでしょう。
ちょっと思い出してみてください。
1歳の我が子がボタンをゆっくりゆっくりはめていた時、
「あら〜上手にボタンができてすごいわね」
と褒めたでしょう。
こんなに時間がかかったら普通は投げ出してしまいそうなのに、自分で最後まで根気よくボタンをしたなんてすごいわ!
なんて感動した事もあったでしょう。
それが、3歳になった我が子がボタンをはめていると、
「なんでそんなに遅いの?早くしなさい」と言ってしまうようになるのです。
ママからすれば、年齢が上がった分期待も増え当然かも知れませんが
子供からすれば、ついこないだまで同じ事をして褒めてくれていたママが突然「早く」と怒り出すなんてパニックです。
なんで?どうして?ママは僕のことが嫌いになっちゃったの?
大げさではなく、子供はそんな風に不安を覚えるようになってしまうのです。
理由2、子供が「できない子供」になる
あなたの目には、我が子はいつもダラダラと何をするにも遅く、「早くしよう」という気持ちが見られないように映るかもしれませんが、
子供というのは、「早くできるようになりたい」「早く大人になりたい」と
その子供なりにいつも「早く」しているのです。
自分なりに「早く」しているつもりなところに、
「早くしなさい!早くしなさい!」と言われ続けるとどうでしょう。
「私は早くできない子供なんだ」と思ってしまうようになるのです。
早くできないと自分を評価した子供は、次に開き直りに入ります。
「どうせ私は何をやっても遅いのよ。早くできない子供なんだから」と。
ママの「早くしなさい」が子供を追い詰め、子供を「できない子供」にしてしまうのです。
「早くしなさい」を言わないためにすべき事
1、子供に時間を認識させる
例えば、幼稚園に行く時間が「9時」だとしましょう。
子供にその事をお話ししてあげてください。
一度で理解ができなくて構いませんから、逆算しながら順を追って説明してみてください。
8時10分までには着替えを終わらせて、8時40分までにはご飯を食べ終わって、
8時50分までには歯磨きとおトイレを終わらせようね。
そうしたら少し余裕を持って9時にはお出かけできるんだよ。
という風に。
そして、時計を見ながら行動するように伝えましょう。
はじめのうちは、時計の横にその時間までに終わらせる事を書いた紙などを貼り、
「長い針がここにきたら幼稚園におでかけする時間」などとわかるようにしておきましょう。
すぐに時間通り上手にできるようにはなりませんから、つい「早く」と言いそうになってしまうかも知れませんが、
そんな時は「時計みてね〜もうすぐ長い針が8のところにいっちゃいそうだよ」などと時々声を掛けてあげる程度にとどめましょう。
メリット① 子供自身に時間感覚が身につく
これをする事で、子供自身で時間を気にして行動するようになります。
「もうすぐ行かなきゃいけないんだから早くしなさい」とただ言われていたのとは違い、
子供自身で時計を気にしながら行動することで、時間の感覚というものを掴めるようになっていきます。
起きてから着替えるまでにはこれくらいの時間があるな、
これ位のペースでご飯を食べれば間に合うな、
というような時間感覚を子供自身が体感しながら身につくということがとても大切です。
メリット② 時計が読めるようになる
この方法を取っていると、時計が読めない子供が自然と時計が読めるようになっていきます。
メリット③ 制限時間が目標になる
目標を持つということは大人にとっても子供にとっても大切なこと。
子供にとって、時計を見ながらの行動は、
ある種「8時40分までに終わらせる」というひとつの目標に向かって行動すること。
小さいうちから目標を持ち、目標をクリアする達成感を味わわせることはとても良いことです。
目標を明確にし、それをクリアできれば、ママとしても褒めやすいですよね。
2、褒めるべきところを見つけ、とにかく褒める
だって遅いから「早くしなさい」と言っているのに、褒めるところなんてないわ!!
という声が聞こえてきそうですね。
その気持ちはよーくわかるのですが、子供たちの行動には、褒めるべきことがたくさんあるのです。
子供に対して褒めるべきところを見つけ、それを言葉にして子供に自信をもたせてやる事はママの務め。
上手に制服が着れるようになったね。
すごいね〜、ママに言われなくても歯磨きできたね。
お!?今日はなんだかいつもよりも食べるスピードが早くてカッコイイじゃない。
えー!もうお風呂に入る準備(着替えの用意など)ができたの!?すっごーい!
今日は早く準備が終わったから幼稚園に行く前に遊べる時間までできちゃったね〜うれしいね〜!
小さなことを見つけ、褒めてください。
大げさなくらいに褒めてください。
褒められるのが大好きな子供は、これだけでも変わります。
「えへん!」なんて自信を持って、勝手にスピードアップできちゃってるって事が多くあります。
でも、褒めただけで変わらなければ、褒めた後に
「上手に制服が着れるようになったね。4歳だからもう少し早く着れるようになったらもっとカッコイイね!」
「ママに言われなくても歯磨きできたね。おトイレもできちゃうともっともっとすごいね〜」
などと言ってみてください。
褒めると、子供は面白いほど変わっていきます。
掛けられた言葉を全て吸収し、暗示にかかったように、子供は掛けられた通りの子供へとなっていきますよ。